蘇我で元国鉄マンから聞いたおはなし

2022/12/2(金)、本日の蘇我エリアはE231系ケヨMu18編成のTK入場・(4097レと)8685レへのEF65-2127(カラシ)充当・DE10-1629牽引の鴨川工臨など、昼間だけでも3種類のネタがありました。
撮影写真を抜粋して以下に載せておきます。

画像1:回8391M E231系ケヨMu18編成 TK入場

画像2:8685レ EF65-2127[新]

画像3:工9135レ DE10-1697[群]+ホキ6車 鴨川工臨

事のいきさつ

ふと、蘇我駅5番線で見た回送表示を思い出し、そこから少し前の209系ケヨM76編成のTK入場を思い返し、TK入場が来そうだから撮ってみようと思いました。撮影後そこで引き上げようとしたところ、私以外に2人の同業者がいて、そのうちの1人が私に話しかけてきました。そうして暫くの間撮影に同行することとしました。途中、鴨川工臨がやってきたとき、私が興奮しました(笑)そのあとはEF65-2087を少し撮影したところでお別れとしました。

現業

その人曰く、「元国鉄マンで、京浜東北線の車掌をやっていた」とのことでした。しかも蘇我駅蒸気機関車(以下SL)の入替を見たことがあり、乗換通路や近くのアーチ橋が無かった時代を知っているとのことでした。当時、その方は国電(例:63系)→103系→209系と世代交代を見届けてきた方とのことで、209系が入ってきた当時は「209系なんか10年しかもたないだろう」と思っていたそうでしたが、今となれば「まさか209系が30年近くももつなんて思ってもいなかった」と言っていました。確かに、209系の開発コンセプトの「重量半分、価格半分、寿命半分」を鑑みればそう考えたのも納得です。

千葉県に縁があった者

ちなみにこの方、千葉県と縁が深かったようで、県内のあまり知られていない地名を幾つか出してきました。ついて来れないということはありませんでしたが・・・。
EF65-2127の入替を撮った後、今の209系とラッピング車両についての話題があがりました。2021年ダイヤ改正前までは房総地区の209系も6+4の形での10両運転がありました。その人からすれば、「京浜東北線時代を彷彿させる」とのことでした。ラッピングについてはちょっとした話題を呼び寄せ、「We Love CHIBA!」に着目していました。

鉄道を追う者

この人は、インターネットが一般的でなかった頃から列車、主に国鉄型を追っていたようでした。その根拠に、「東日本にはもう被写体がほとんどない」「この後五井駅でキハ40を撮りに行く」の2つの発言があります。元国鉄マンだったこともあるせいか、国鉄型に愛着が大きいようでした。東日本では殆どの車両がJRになってから導入された車両で、残りは鶴見線や高崎地区、長野地区ぐらいしか残っておらず、その人は肩身が狭そうでした。
他にも、当時と現在の列車の情報についてこう語りました。「当時は書籍、ダイヤ情報を買えば知りたい情報がなんでも載っていた。しかし、インターネットが発達した今では情報がなんにもない。」と。昔の人とあって、インターネットには不慣れそうでした。それもあって、本人は今の方が大変だとも聞いてとれます。
さらに、こんなことも言いました「鉄道は行かなきゃ撮れない。行ったもん勝ちだ。」と。これは必然なことで、面倒でも行かなければ撮れないことを直接表していました。本人も「2127が来ないと思っていて、今日蘇我に行こうか迷っていた。朝にあまり起きられなくて、行くかどうか迷ってしまった。でも来てくれた。行ってよかった。」と言っていました。なお、そのときその人は一緒に「27は65の方がいい。こっちは1つしかいないし。」と言いました。EF66-27の引退時は大盛況か大荒れか、どちらといえばわかりませんが、EF65-2127は穏便に撮影できるという背景がもしかするとあるかもしれません。しかし、11月23日に鹿島神宮255系が入線したときは行けなかったらしく、残念そうにしていました。

はなしを聞いて

昔の風景を思い返すと、とてつもない淋しさを感じました。時の流れが無情に感じ、なんとも言えず、いたたまれない気持ちになりました。でも、今の姿があるのは、過去の人たちの頑張りや努力の賜物だと思い、決して無駄にしないようにしようと思いました。